三菱,表面検査用イメージセンサーを発売

三菱電機は,表面検査用途に使用する業界最高水準の被写界深度を実現した密着イメージセンサー(CIS:Contact Image Sensor)の新製品,KD-CXFシリーズ「KD6R1064CXF-NL」を2022年12月に発売すると発表した(ニュースリリース)。

CISは,表面検査用デバイスとして印刷物・フィルムなどのキズ,汚れ,欠損,色味などを検知し,製造ラインにおける表面検査工程で使用される。

製造現場では,労働人口の減少を背景に省人化と自動化が求められており,その設備導入にあたっては,導入コストや維持・整備にかかるコストの低減も求められているという。

同社の表面検査用CISは,撮像素子,レンズなどが一体化しており,既存製造ラインのレイアウトを維持したまま,限られたスペースでの検査システムの構築を可能にし,また,細かな設置調整や光学調整が不要で,維持・整備にかかるコストの低減にも貢献するとしている。

その一方,従来のCISは被写界深度の浅さから,厚みの異なる対象物や大きく振動する製造ライン搬送時にはCISのピントが合わず,鮮明な画像読み取りができないなどの課題があり,紙やフィルムなどの平面物の表面検査のみの適用にとどまっていた。

そこで今回発売する「KD-CXF」シリーズは,正立等倍レンズ(ロッドレンズアレイ)と独自の光学部品の採用により,同社従来製品比3.6倍(±1.8mm)の被写界深度の向上を実現。これにより,凹凸のある対象物や製造ライン搬送時に検査対象物が振動する工程でも,正確で鮮明な画像読み取りが可能となるとしている。

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