古河電気工業は,愛知県豊田市にレーザーアプリケーションラボ「CALL」(コール)を開設したと発表した(ニュースリリース)。
モビリティの電動化に伴い、車両に搭載されるキーコンポーネントの高効率化・大出力化・小型化が求められている。自動車部品製造時の銅溶接工程では,使用される銅の使用量およびそれにともなう接合点の増加に対応するため,生産性の高いレーザー溶接の適用が期待されている。
同社は,Blue-IRハイブリッドレーザ「BRACE」を2022年1月に製品化し,同年3月より千葉事業所(千葉県市原市)内のレーザーアプリケーションラボにおいて,銅溶接に最適化されたレーザー溶接ソリューションの開発ならびにパートナーとの共創提案を進めてきた。
一方,この製品の特長である低熱害かつ安定したスパッタフリー溶接に対する期待が大きくなるにしたがい,より近い場所でより密接に共創を進めたいという要望があったという。
そこで,中部地区に拠点を置くパートナーとの共創の場として,古河電工トヨタテクニカルセンター(愛知県豊田市)内にレーザーアプリケーションラボ「CALL」を開設した。レーザーアプリケーションラボには「BRACE」が設置され,パートナーが持ち込むサンプルでテスト加工を行なうことができる。
「CALL(Chubu Advanced Laser processing Laboratory)」の名称には,パートナーに声がけし(CALL)あらゆるモノの加工プロセスを共に創り出してゆく(Co-creation+ALL)ことへの強い思いを込めたという。同社では今後,「BRACE」の高出力化も計画しており,次世代の電動車に搭載される様々な電動化部品へも溶接ソリューションを提案していくとしている。