日板のHUD対応ガラス,ベンツの最新モデルに採用

日本板硝子は,同社グループの「フル拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)対応ガラス」が,メルセデス・ベンツのSクラス最新モデルに採用されていることを発表した(ニュースリリース)。

同社は高画質ディスプレーに対応する最先端で複雑なガラスを開発するため,独自のアドバンスドプレスベンディング技術(高精度プレス工法)をさらにグレードアップした。

この工法は,高温に熱したガラスを1枚ずつ型にあわせてプレス成形する曲げ加工法。ガラス自体の重力によって自然成形を行なう自重工法に比べ,ガラスを深く曲げるまたは立体的に曲げるような難しい成形や,ガラスに高い面精度が求められる場合に適しているという。

フロントガラスにはHUDの機能を補助すべく開発された凍結防止技術を採用。これは熱線を使わずソーラー反射技術でフロントガラスを加熱するもので,見えないヒーティングとも言えるもの。フロントガラスに使われることで車全体のソーラー反射が高まり,快適な車内を実現できるとする。

今回の採用は,世界初のAR-HUDという先端技術を実現するため,メルセデス・ベンツとパートナーとして長年培った信頼関係に基づくものだという。同グループは先進的なガラス技術に継続的に投資し,運転支援システムの急激な進化とともに高まるユーザーのニーズに対応する体制を整えていくとしている。

その他関連ニュース

  • TDK,可視光フルカラーレーザー制御デバイスを開発 2024年10月09日
  • ソニー,業界最小のOLEDマイクロディスプレー開発 2024年09月24日
  • マクセル,ガラス投写型ディスプレーを発売 2024年08月05日
  • 2024年ADAS/自動運転センサ市場,1兆6,051億円
    2024年ADAS/自動運転センサ市場,1兆6,051億円 2024年06月10日
  • 農工大ら,コンタクトレンズディスプレーで公募採択 2024年04月19日
  • 慶大ら,LiDARセンサーを網羅的セキュリティー調査 2024年02月13日
  • ams OSRAM,AR/VR向け小型イメージセンサー発売 2024年02月08日
  • シャープ,XR技術などの新規事業開発の新拠点を開設 2024年01月31日