古河電気工業は,光ファイバ被覆の信頼性評価に関する技術について,⽇本接着学会より「技術賞」を受賞したと発表した(ニュースリリース)。
光ファイバの信頼性と安定性には,ガラスファイバ外周に被覆される樹脂層の性能が影響し,製造時や敷設後の環境でガラスと樹脂の密着に隙間が生じると情報の伝送ロスの原因となる。
今回受賞した同社の光ファイバ被覆の信頼性評価に関する技術は,被覆の硬さなどの特性を光ファイバの形状で測定する方法。従来は別々に評価していたガラスファイバと樹脂被覆を,光ファイバという製品の状態で同時に評価・検証することを可能にした。
光ファイバの製造条件で様々に変化する被覆の硬化性,体積変化,ガラスファイバと樹脂被覆の密着性を短期間で評価・検証することで,長期信頼性の高い光ファイバの製造条件最適化や設計指針を得られ,実製品の信頼性向上に活用されているという。
今回,直径約200umと髪の毛ほどの細さの光ファイバの被覆特性を直接測定する独自性の高い検証方法と,実製品における活用度が高く評価され,同社初の「技術賞」受賞となった。
なお,授賞式および受賞講演は,6月24日,25日に開催された第59回⽇本接着学会年次⼤会にて行なわれた。