応用物理学会微小光学研究会(MOC)は,3月22日を「面発光レーザーの日」と定め,日本記念日協会に記念日登録したと発表した。
面発光レーザー(VCSEL)は,基板と垂直にレーザービームを放射する半導体レーザーで,伊賀健一博士(元東京工業大学学長,同研究会代表)が発明した。現在ではLAN,レーザーマウス,レーザープリンター,顔認証など多くの応用分野で使われている。伊賀博士はこの業績により,2021年のIEEE Edison Medal,応用物理学会光工学賞(高野榮一賞)などを受賞している。
伊賀博士は1977年3月22日に面発光レーザーを発案し,これを研究ノートに記載した。そこで,日本発のデバイスである面発光レーザーを内外にアピールすることを目的とし,この日を記念日として登録した。
記念日の登録に伴い,微小光学研究会では今後,下記のイベント等を予定している。
・面発光レーザーシンポジウム:毎年3月22日の前後に面発光レーザーシンポジウムを企画予定
・面発光レーザーリモート懇談会:面発光レーザー関係者のリモート懇談会を開催
・応用物理学会微小光学研究会で関連の研究会開催、および上記シンポジウムの協賛:2022年3月22日に第162回微小光学研究会「面発光レーザー」を開催予定
・その他関連する海外のイベント:Asian VCSEL Day Symposium,Vrije Universiteit BrusselのVCSEL Day,IEEE Photonics Society,OSA,SPIEの関連セッションなど
また,オプトロニクス社では,伊賀健一博士が面発光レーザーの発明から産業化に至る道のりを記した著書「面発光レーザーが輝く-VCSELオデッセイ」(第2版,PDF版)を発売している。