ams,ドライバー監視用VCSELを発売

amsジャパンは新しい自動車用VCSEL投光イルミネーターとして,「TARA2000-AUT」シリーズを発表した(製品ページ)。

この製品は,自動車の次世代運転支援および自動運転技術をサポートする,2D NIR画像処理または3Dタイムオブフライトセンシングに基づいた新しい光学式インキャビンセンシング(ICS)システムに最適化したもの。

運転中にドライバーが注意を払って運転しているかどうかを追跡するドライバー・モニタリング・システム(DMS)では,照明領域(Field of Illumination:FOI)全体に分布された高い光出力により,複数の低出力エミッタをこの製品1台で置き換えることができるという。

これにより,自動車メーカーはスペースと部品数およびコストを削減できる。940nmを中心としたピーク光出力と非常に狭いスペクトル幅を持ち,太陽光の干渉に対する高い耐性と監視システムの性能,信頼性の向上を可能にするとしている。

また,ドライバーと同乗者のジェスチャーセンシングアプリケーションに適した超広角FOI品も用意。シートベルトを着用検知や,ベビーシートや子供の同乗者の検知によるエアバッグの自動調整など,インキャビンモニターシステムにも対応する。さらに,駐車中の車内に残された子供やペット,忘れ物の検出にも役立つという。

この製品は,VCSELエミッタにマイクロオプティクスを適合させることで,長方形型の均一なビームを生成する。この照明プロファイルとFOIは,2Dおよび3Dシステムで使用されるIRイメージセンサーの視野に適しており,反射光信号の強度と完全性を補完するとする。

またこの製品は,CMOSイメージセンサーで最大感度を必要とするシステム向けの850nmと,太陽光による干渉と赤見えを回避するための940nmの2つの波長オプションを用意しており,選択する波長により,超狭角,狭角,超広角のFOIが選べる。

この製品は,業界で初めてAEC-Q102車載品質規格とISO26262機能安全規格の認証を取得する製品であり,同社ではサンプル受注を開始したとしている。

その他関連ニュース

  • カネカの太陽電池,プリウスPHEVに採用 2023年03月31日
  • 2035年車載センサーモジュール市場,5兆円超に 2023年02月14日
  • 日亜ら,ADB用マイクロLEDソリューションを開発 2023年01月25日
  • 2035年,運転者監視システム搭載率は63.6%に 2022年12月06日
  • 車載ディスプレー市場,自動車生産台数を上回る期待 2022年11月22日
  • オンセミ,2輪用安全装置でイスラエル企業と協業 2022年10月26日
  • 日立Astemo,全周囲センシングシステムを発表 2022年10月25日
  • 京セラ,白色レーザーと近赤光のナイトビジョン開発 2022年10月18日