オンセミ,dToF LiDARの新プラットフォーム発表

米オン・セミコンダクターは,シングルポイントの「新ダイレクトToF(direct Time of Flight,dToF)方式LiDARプラットフォーム」を発表した(ニュースリリース)。

LiDARアプリケーションは通常,近赤外(NIR)波長範囲の光パルスがオブジェクトとの間を移動するのに要する時間を測定するdToFの手法に基づいている。このアプリケーションでは,太陽光のような環境要因により困難な場合があったり,範囲を正確に決定するためにレシーバができるだけ多くの信号をキャプチャする必要があるなど,反応時間と感度の面で問題があったという。

同社が開発したシリコンフォトマルチプライヤ(SiPM)センサーは,より速い応答時間と高い検知効率を提供することで,これらの欠点を克服するという。新たなプラットフォームは第2世代のSiPMセンサー「RB-Seriesシリーズ」を使用しており,赤色光とNIRの範囲で性能が向上しているとし,10cmから23mの距離にあるオブジェクトを検出可能だとしている。

また,このプラットフォームには,NIRレーザーダイオード,SiPMセンサー,光学系,ならびに検出された信号を経過時間に変換し,経過時間を距離に変換するために必要なディジタル処理が含まれるという。

同社は,ユーザーの市場投入時間を短縮するために,回路図,BOM,PCB設計ファイルなど,このリファレンスプラットフォームのすべての設計データを提供。PCベースのGUIも提供され,時間の経過に伴う測定値をグラフィカルに表示するとし,生成されるヒストグラムにより,距離検出,衝突検出,3Dマッピングなどのアプリケーションにおけるシステムの能力をさらに実証するとしている。

その他関連ニュース

  • 北陽電機,米企業と周波数変調連続波LiDARを開発へ 2024年12月12日
  • TOPPAN,ガジェット/ロボ向け小型3D ToFを開発 2024年12月05日
  • 京セラ,カメラ‐LiDARフュージョンセンサを開発 2024年11月11日
  • 【interOpto2024】大興製作所,NIRとSWIRのSPOT光源を開発 2024年10月30日
  • ニコン・トリンブル,LiDARセンサーの取り扱い開始 2024年10月03日
  • ローム,LiDAR向けkW出力赤外LDアレイを開発 2024年09月25日
  • NTT,空間情報を遠隔地に伝送・再現する技術を確立 2024年09月24日
  • 森林総研ら,防風林の効果をLiDARセンサーで可視化 2024年09月10日