フィリップス,エキシマレーザーカテーテル発表

フィリップスは,下肢末梢動脈治療用レーザーカテーテルの新製品「エキシマレーザTurboカテーテル」の保険償還が2020年4月1日付で開始され,順次販売を開始する(ニュースリリース)。

「エキシマレーザTurboカテーテル」は「Turbo Elite(ターボ・エリート)」および「Turbo Tandem(ターボ・タンデム)」の2種類があり,「エキシマレーザ血管形成装置」で発生させたレーザーエネルギーをカテーテルの先端から照射し,大腿膝窩動脈に留置されたステント内における再狭窄(ISR:In-Stent Restenosis)および再閉塞病変の動脈硬化組織を,非熱的なエネルギーにて分解,蒸散させ,血行の再建を行なう光ファイバーカテーテル。これまで,冠動脈の治療用にエキシマレーザーを利用したカテーテルが使用されているが,この技術を下肢用に応用させた。

末梢血管内治療として,バルーン拡張後にその状態を維持するためのステント留置術は有力な治療選択肢の一つとして一般的に広く行なわれているが,ステント留置後に,一定頻度でISRが発生することが報告されている。

「Turbo Elite」および「Turbo Tandem」は,米国にて,大腿膝窩動脈におけるISRへのエキシマレーザーと一般的なバルーン治療の有効性と安全性について評価を行なったEXCITE ISR試験において,エキシマレーザー群の優越性が示されたとしている。

製品の特長は以下の通り。
・波長308nmのエキシマレーザーを利用して,熱による周囲の損傷を抑えた組織蒸散を行なうことができる。

・Turboシリーズは,使用方法に応じて全2種類のタイプがある。
(1)「Turbo Elite」(OTWタイプ):ガイドワイヤ挿入方法がオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテル。
(2)「Turbo Tandem」(ガイディングカテーテル付属OTWタイプ):蒸散可能な内径範囲を拡大するため,カテーテル先端部に偏心性を持たせるガイディングカテーテル付属のオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテル。

・Turboシリーズは,エキシマレーザー発生装置である「エキシマレーザ血管形成装置」と併用する。

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