NEC,蛍光偏光法で唾液中のストレスマーカー測定

NECソリューションイノベータは,ストレスにより増減する唾液中のアミラーゼおよび免疫グロブリンAを蛍光偏光法により簡便に測定する方法の開発に成功した(ニュースリリース)。

近年,精神的または肉体的ストレスによって引き起こされる疾患の増加は大きな社会課題となっている。そのため,従来の心理療法に加え,疲労やストレスなどの体調を反映するバイオマーカーの検出に対するニーズが高まっている。

しかし,アミラーゼ酵素活性を用いた装置ではアミラーゼしか測定できず,抗体を用いた測定方法(酵素免疫測定法:ELISA法)では測定に3~5時間かかるなどの課題があった。そのため,複数のストレスマーカーを短時間で測定する方法の開発が求められていた。

同社は2014年~2017年に「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」において,群馬大学と共同で,次世代人工核酸によるストレスマーカーの簡易検出の技術開発を行なってきた。これにより,唾液中のストレスマーカーであるアミラーゼおよび免疫グロブリンAに対して高い結合特異性を示す核酸アプタマーを創製した。

創製した唾液アミラーゼおよび唾液免疫グロブリンA結合アプタマーに蛍光色素を導入する蛍光偏光法により,簡便に唾液中のアミラーゼと免疫グロブリンAを測定することが可能な方法の開発に成功した。この蛍光偏光法を用いて,唾液と混合することで,アミラーゼおよび免疫グロブリンAを約10分程度で定量することが可能になった。

今回開発した2種類のストレスマーカーの簡易測定方法を発展させ,安価でより正確なセンサーチップによる測定方法の開発,および他のストレスマーカーに対する簡易測定方法の開発を行なうという。これにより,従来のアンケートによるストレスチェックに加え,誰でも簡便かつ正確に唾液でストレス計測ができる社会の実現を目指すとしている。

その他関連ニュース

  • 熊本大ら,微量のがん細胞で発光強度の増大に成功 2021年09月01日
  • 熊本大,蛍光で細胞周期阻害物質を探索 2021年08月27日
  • 阪大,バクテリア由来の発光タンパク質を高光度化 2021年08月24日
  • 阪大,細胞内を0.1℃で計る蛍光タンパクを開発 2021年08月23日
  • 関医,肝・胆道がんの診断・治療に新手法を開発 2021年08月17日
  • 金沢大,細胞内相分離を評価する蛍光プローブ開発 2021年08月16日
  • 量研機構ら,量子操作で蛍光検出効率を100倍に 2021年08月03日
  • 府大ら,ゲルでがんの迅速透明化と3次元蛍光観測 2021年08月03日