富士フイルムは,LED光源搭載内視鏡システム「6000システム」用の拡大スコープとして,上部消化管用拡大スコープ「EG-6600Z」と下部消化管用拡大スコープ「EC-6600ZP」をラインアップし,富士フイルムメディカルを通じて2019年7月16日より発売する(ニュースリリース)。
「6000システム」は,複数のLED照明の発光強度比を制御して,白色光と短波長狭帯域光を生成することができる内視鏡システム。照射した光と画像処理を組み合わせることで,観察に適した画像を作り出す技術「Multi-Light Technology」(マルチライトテクノロジー)による画像強調機能で,微小な病変の発見をサポートする。
今回発売する2種類の拡大スコープは,光学拡大率約145倍の拡大観察が可能で,粘膜の表面を詳細に観察することができる。さらに,粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI」(Blue Light Imaging)や,画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI」(Linked Color Imaging)などの画像強調機能を用いた観察が可能で,炎症の診断や微小病変の早期発見への貢献が期待できるとしている。
近接1.5mmからの観察を実現するレンズを搭載。さらに光学拡大時の動作モードは,通常用いられる「連続ズーム動作モード」に加え,簡単なボタン操作で段階的に拡大できる「ステップズーム動作モード」を搭載した。
両スコープともに拡大機能を備えながら,上部消化管用「EG-6600Z」は先端部外径9.9mm,下部消化管用「EC-6600ZP」は先端部外径11.7mmの細さを実現し,スクリーニング検査から疾患部の評価を目的とした拡大観察まで対応するという。
なお,同社は,5月31日から6月2日まで,グランドプリンスホテル新高輪で開催される「第97回日本消化器内視鏡学会総会」にこの製品を出展するとしている。