京セラは「光とレーザーの科学技術フェア2018」にて,従来のTO-CANパッケージよりも高い放熱特性を持つ表面実装レーザー用パッケージを参考出展している(ブースNo.F-13 展示会HP)。
一般的なTO-CANパッケージは量産性に優れておりディファクトスタンダードとして定着しているが,一方で放熱経路が限られていることから,ハイパワーのLDを搭載するのには向いておらず,対応する出力は~3W程度にとどまっていた。
今回同社が開発したパッケージは,AlN,もしくはアルミナとCuベースを組み合わせたパッケージ内に,AuSn薄膜を用いた高放熱サブマウント上に設置したLDからのレーザー光をミラーを用いて垂直方向に出射する構造。
このパッケージによる表面実装化により小型化/高放熱化の両立が可能となっている。具体的には同出力において1/2の小型が可能になるという。同社ではこのパッケージについて組み立て精度を高めるなどして自動車用HUDやLiDARなど様々なアプリケーションにそのアドバンテージを訴求し,今後TO-CANパッケージを代替するLDパッケージの標準としたい考えだ。