新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発」の実施者である東京大学は,産学官連携で光ものづくり協創を推進する「TACMI(Technological Approaches toward Cool laser Manufacturing with Intelligence)コンソーシアム」を10月30日に設立した(ニュースリリース)。
将来のものづくり現場は,IoTの進展による多種多様な工程管理がデジタル化することや人工知能の導入などにより,省人化・無人化が進むと考えられる。デジタル制御をしやすいレーザー加工技術は今後も製造ラインの中心となるポテンシャルがあると考えられるが,従来のレーザー加工技術には,加工速度,仕上がり品質,省電力化などに課題がある。
そこで,NEDOはこれらの課題を克服した次世代レーザー加工技術を開発するとともに,世界に先駆けてものづくり現場へ普及させることを目指して,「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発」(2016~2020年度)を推進している。
今回,同コンソーシアムにはNEDOプロジェクトの実施者23法人が参画するとともに,広く新規会員を募る予定。NEDOは同コンソーシアムと連携して,次世代レーザー加工技術の実証を積み重ねる。NEDOは多様なユーザーに対して,プロジェクトで開発したレーザー加工機による金属切断,溶接や表面改質などの試用機会を提供し,さまざまなフィードバックを得ることで,次世代レーザー加工技術の完成度を高めていく。
なお,同コンソーシアムは,12月13日にキックオフイベントとしてシンポジウムの開催を予定している。