浜松ホトニクスは,同社連結子会社である米ホトニクス・マネージメント・コーポ(PMC)が,半導体検査装置に組み込まれる光源を製造,販売する米エナジティック・テクノロジーを子会社化することを決議し,9月20日に株式譲渡契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。買収価格は約46億円。
半導体検査装置市場では,半導体ウエハ上のパターンや膜厚を検査する工程の作業時間短縮及び測定精度向上のため,高輝度な紫外線領域の光源が求められている。また,今後はさらに微細化が進む次世代の半導体製造技術に対応するため,より波長が短い光源への要求が高まってくると見込まれている。
エナジティックは,高輝度な光源であるレーザー励起光源(LDLS)では市場を独占しており,また,従来の半導体検査用光源よりも波長が短い極紫外線(EUV)光源を世界で唯一製品化している。
浜松ホトニクスは,従来からキセノンランプや水銀キセノンランプなど,半導体検査用の光源を開発,販売してきた。同社の取り扱う光源にエナジティックのLDLSおよびEUV光源を加えることで,半導体検査装置市場からの要求に対応していく。
今後浜松ホトニクスは,開発速度を上げるとともに,より高付加価値な製品を開発し,環境分析用途など半導体検査以外の新たな市場を開拓していく。また,光源と受光素子を組み合わせ両社の製品性能を最大限に引き出すことで,市場の要求に対し最適な光源と受光素子を展開していくとしている。