キヤノンは,ナノインプリント技術を用いた半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」を,東芝メモリ株式会社(以下東芝メモリ四日市工場に納入したと発表した(ニュースリリース)。
キヤノンは,半導体デバイスの進化の鍵となる回路パターンの微細化が難しくなる中,光露光装置に比べ,より微細な10nm台の回路パターンをより低コストで実現する,ナノインプリント技術を用いた次世代半導体製造装置の研究開発を2004年より続けている。
2014年には,米モレキュラーインプリント社(現キヤノンナノテクノロジーズ)をグループに迎え入れ,半導体デバイスの量産用装置の開発を行なってきた。
ナノインプリント半導体製造装置は,マスク(型)をウエハー上のレジスト(樹脂)に,スタンプのように直接押し付けることで,マスクの回路パターンを忠実に転写することができ,従来の光露光装置に比べて高解像なパターンを描ける。この特長を生かすことで,半導体デバイスの先端リソグラフィプロセスの簡略化を実現し,製造コストを大幅に低減することが可能だとしている。