日本レーザーは,仏Quantel社製CWファイバーレーザー「EYLSA」1.1μm帯モデルの扱いを開始した(ニュースリリース)。
この製品は,原子のレーザー冷却,レーザートラップのような最先端の理化学用途向けに設計されたラックマウント型の単一周波数CWファイバーレーザー。2年前の発売から,780nm,767nm,532nm,1550nm,1064nm という複数の出力波長を提供してきた。
今回,Quantel社は,イッテルビウムの増幅帯域の境界で発生するFM/AM(振幅変調対周波数変調)変換現象を大幅に低減することで,1100~1118nm範囲での単一周波数光増幅を劇的に改善することに成功した。特許申請中のこの技術により,この帯域において最大3Wの,非常に信頼性に優れた単一周波数レーザー及びアンプを提供できるようになったとしている。
なお,オプションでバルク倍波結晶を用いた可視光出力バージョンも提供できるという。主な仕様は以下の通り。
・波長域 1100~1118 +/-1 nm
・平均出力パワー 最大3 W, パワー安定性 +/-1%(1時間)
・単一周波数出力 線幅 < 100 kHz (積算時間1 ms)
・低強度ノイズ < 0.1 % (RMS, DC to 1 MHz)
・高いビーム品質 M2 < 1.3, ガウシアン近似ビーム
・振動や温度変化にも高い耐性
・空冷