アジレント・テクノロジーと日本アビオニクス,赤外線サーモグラフィを共同開発

アジレント・テクノロジーと日本アビオニクスは,ハンドヘルド赤外線サーモグラフィの開発において協業すると発表した(プレスリリース)。また,この協業に基づくものとして,両社は「U5855A TrueIR赤外線サーモグラフィ」を共同開発した(プレスリリース)。

赤外線サーモグラフィの開発で長年にわたり行なってきた日本アビオニクスは,技術,製品,市場,アプリケーションに関するノウハウを40年以上にわたって蓄積してきている。

またアジレント・テクノロジーは測定ソリューションを長きにわたって提供しており,この技術を生かし,ハンドヘルド型の電子計測ツールも提供している。今回,赤外線サーモグラフィをハンドヘルド計測器ラインアップに加え,工業市場へ参入する。

共同開発したサーモグラフィは,電気設備・工事、産業機器・プラント,冷暖房空調設備のメンテナンスや建物診断において,システムをシャットダウンしたり,プラントの生産性に影響を与えたりすることなく,安全かつ効率的に,欠陥を引き起こす可能性のある箇所を検出する。

連続して撮影した複数の赤外線画像を再構築することで赤外線イメージの品質を向上する独自のファインレゾリューション技術を搭載しており,160×120ピクセルのディテクタ素子解像度でありながら,320×240ピクセル相当の有効解像度を得ることができる。これにより一般的な160×120ピクセルの赤外線サーモグラフィと比べて4倍の解像度が得られる。

また,4倍のデジタルズームを搭載しているため,離れた距離にある工業用パイプラインの小さな傷などの発見にも役立つ。

軽量でエルゴノミクス設計を採用しており,長時間にわたる使用や片手での使用が可能。クイックアクセス・ボタンにより,トーチライトやレーザポインタ,オートスケールやトリガーなど,頻繁に使用する機能に簡単にアクセスしたり,設定変更をしたりすることができる。

また,パソコンと接続しなくても内蔵カメラにより監視・解析を行なうことも可能なため,時間の節約につながる。TrueIR解析・レポート作成PCソフトウェアを使えば,詳細な解析やレポート作成を簡単に行なうことができる。価格は404,332円。