月刊OPTRONICS 特集序文公開

光ファイバーセンシングのユースケースとIOWN Global Forumでの取組

著者:日本電気㈱ 大内啓佑, 森 洸遥, P h i l i p J i , 青野義明

1 はじめに

1.1 光ファイバーセンシングの概要

近年,社会インフラの高度化や産業のデジタル化が進展する中,構造物やインフラ設備の健全性をリアルタイムかつ高精度に把握する技術へのニーズが高まっている。特に,社会課題となる防災/減災,社会インフラの老朽化,人口減少に伴う人手不足といった背景が,この需要をさらに加速させている。光ファイバーセンシングは,これらの社会課題を解決する技術として注目されている。

光ファイバーセンシングは,長距離かつ広範囲にわたる異常検知や物理量の分布計測を可能とする高感度・高信頼性のセンシング手法である。光ファイバー自体をセンサーとして活用することで,多点センシングや高い環境耐性による長期間計測が実現できるため,土木構造物,交通流モニタリング,防災モニタリングなど幅広い分野での適用が進んでいる。光ファイバーセンシングの原理は,光ファイバー内を伝播する光が外部からの物理的な変化(振動,歪み,温度変化など)によって散乱や反射特性を変化させることを利用し,その変化を高感度に検出する点にある。代表的な方式として分布型光ファイバーセンシング(Distributed Fiber Optic Sensing:DFOS)があり,光ファイバーの全長に渡って連続的に物理量を計測できる。これにより,従来の点的なセンサー設置では困難だった広域・面的な監視や,リアルタイムでの異常検知が可能となる。

本稿では,光ファイバーセンシングの国内外のユースケースやIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)との連携,さらにIOWN Global Forumでの取り組みについて紹介する。

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