光技術が支える海の道標 ─灯台に見る光学系の歴史とその進化

◆平野 宏志(ヒラノ アツシ)
海上保安庁 交通部整備課 航路標識企画官

2昭和58年4月 海上保安庁入庁
主な勤務経歴
小樽航路標識事務所/第一管区海上保安本部工務課/第八管区海上保安本部工務課/第七管区海上保安本部浮標課/第四管区海上保安本部工務課/神戸海上保安部交通課/第五管区海上保安本部整備課/海上保安庁交通部整備課

岬の先端に屹立する灯台は,古くより海原を往く船舶の水先案内人としてその役割を担う一方,闇に煌めく閃光や碧い海を背景に際立つ白い構造体が,人々の心にロマンや旅情を掻き立ててきた。

ところで,灯台の目的が「光で遠方を照らす」ことである以上,我々の興味は,その光学技術がどのような変遷を経てきたのかに重きが置かれる。

今回,灯台を管轄する海上保安庁の平野氏に話を聞いた。古くより姿が変わらぬ様に見える灯台だが,そこでは常に最新の技術が採り入れられてきた。中でもLEDや太陽電池の進歩は,灯台の運用に革命とも言える影響を与えたという。

そして今,灯台はさらなる進化を遂げようとしている。それは灯台という歴史的建造物を守り,後世に伝えていくための試みでもある。身近なようで詳細を知る機会の少ない灯台。その新旧の技術が入り混じる歴史と現状,そしてこれからをご覧いただきたい。

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