1. マスクレス露光装置の概要
マスクレス露光は,基本的にフォトマスクを用いずに直接描画によって露光する方式である。マスクレス露光方式は大まかに,用いるデバイスによって大別することができる。その主な方式は,デジタルミラーデバイス(Digital Micro Mirror Device:DMD),マイクロリボンミラー(Micro ribbon Mirror:MRM)による回折(Grating Light Valve:GLV),音響光学変調器と音響光学偏向器を用いるLaser Writer Lithography(LWL),レーザ光をポリゴンミラーで反射させるレーザダイレクトイメージング(LDI)等がある。またマスクレス露光はフォトマスクを使わずに直接露光することから,直接描画露光方式とも呼ばれる。マスクレス露光の解像力はサブミクロン〜数ミクロンが多く,用いる光源はLED,レーザダイオード(Laser Diode:LD),YAG,エキシマレーザ等多岐にわたる。光源の露光波長は350 nm,405 nm,413 nmが多く,主にUV光〜青色光が用いられている。マスクレス露光の用途はディスプレイ用途よりも,半導体関連が多い。
この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。