大成建設ら,窓と太陽光発電システム置換工法を開発

大成建設,カネカ,不二サッシは,透過性のある「T-Green Multi Solarシースルータイプ」を既存建物の窓ガラスに置き換えられるリニューアル工法を開発した(ニュースリリース)。

「T-Green Multi Solarシースルータイプ」は,大成建設とカネカが開発した,建物の外壁や窓と一体化させた太陽電池モジュールで発電する外装システム。

2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向け,膨大な既存ストックの環境性能を向上させるための効果的な取り組みが求められている。これらの性能向上を図るためには,省エネルギー設備の導入や太陽光パネル等の創エネルギー設備の設置などが有効となる。

具体的な方策の一つとして,多くの既存オフィスビルの窓に用いている単板ガラスなどをこの製品のシースルータイプに置き換えることで,発電による創エネルギーが得られると同時に,Low-Eガラスとの複層化により断熱性が高まり,建物の外被性能の向上も期待される。

しかし,既存窓サッシ枠の溝幅によってはこの製品を設置できないことがあり,設置する場合はサッシ枠交換などの大掛かりな外装工事が必要となり,時間と費用を要していた。

そこで同社は,この製品にアルミ製リブ付きアタッチメントを工場で製作し取り付けることにより,ガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の溝にはめ込むだけで容易且つ安価に設置できるリニューアル工法を開発した。

この工法は,工場製作したアタッチメント付の製品をガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の溝にはめ込むだけで容易に置換えることができ,短時間,低コストで施工できるという。

また設置場所の条件に応じて,必要な耐風圧性能を有するこの製品を,既存窓に適合した最適な寸法で製作できるとしている。

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