フィリップス・ジャパンは,「エキシマレーザーTurbo Powerカテーテル」および「エキシマレーザーTurboカテーテル」の使用成績調査の登録を完了し,2023年12月より一般発売すると発表した(ニュースリリース)。
今回発売するカテーテルは,大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再閉塞病変への血管内治療に使用されるもので,専用装置により得られたレーザー光を,狭窄あるいは閉塞した病変に伝送する。
専用装置から送られたレーザー光が,先端チップから照射され,線維化,石灰化,アテローム化病変等を紫外線フォトアブレーションすることにより血管を再開通させるという。
さらに「エキシマレーザーTurbo Powerカテーテル」は,光ファイバの配置に偏心性を持たせているため,レーザー照射部の偏心性を保ちながら組織を蒸散させることによって,蒸散可能な内径範囲を拡大することができる。また,モータドライブユニットアッセンブリにより,カテーテル先端を電動で断続的または連続的に左右に回転させることができるとしている。
このカテーテルは,2019年に日本初の下肢アテレクトミーデバイスとして承認を取得したが,一般販売を迎えたことで,より多くの施設での使用が可能となる。
また,10月に発売した「フィリップス レーザーシステム Nexcimer」は,電源を押してから立ち上がりまで30秒以内,また360度動かせる可動性に加えて従来品と比べて設置面積が約20%もコンパクトになり,さらに製品重量は約40%も軽量化したためより扱いやすさが向上した。
発生させたエキシマレーザー光は,冠動脈や大腿膝窩動脈における動脈硬化組織や長期留置されたCIEDリード癒着組織などのさまざまな組織形態に作用する。またコンプライアンスを変化させ,蒸散効果をもたらす。各領域における専用カテーテルを接続し,臨床における幅広い用途に使用できるとしている。