ZEB市場,2030年度に12兆300億円まで拡大

矢野経済研究所は,国内のZEB市場を調査し,要素技術の動向,参入企業動向,将来展望を明らかにした(ニュースリリース)。

政府による「2050年カーボンニュートラル宣言」とそれを受けた脱炭素経営への進展や,2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」において,「2030年度以降の新築建築物へのZEB(ZEH)水準の省エネルギー性能確保」,「省エネルギー基準の段階的な引き上げの実施」が明記されるなどの動きがあったことで,近年は建築主の環境意識が一層向上している。

一方,オフィスビル等を供給するデベロッパー各社においても,大手では自社の開発物件について2030年度までにすべてをZEB化する方針を打ち出しており,今後はZEB設計が基本との認識が広がりつつある。

また,ZEB Ready,ZEB Orientedについては,非ZEB仕様の建築物と比較してイニシャルコストの増加分が低く抑えられるようになってきているという。

2030年までに新築建築物の平均でZEBを実現するとした政府目標などを踏まえ,2030年度のZEB市場規模は12兆300億円まで拡大すると予測する。

現在計画中の新規建築プロジェクトについても,設計の初期段階からZEBとなっているものが目立つことから,市場は右肩上がりでの推移が続く見通しだという。

その他関連ニュース

  • 2024年度人工光型植物工場運営市場規模は208億円 2024年07月18日
  • 【解説】2024年の半導体製造装置市場,1,090億ドルに到達 2024年07月10日
  • ファブ生産能力,2024年に6%・2025年に7%の拡大 2024年06月20日
  • 2024年ADAS/自動運転センサ市場,1兆6,051億円
    2024年ADAS/自動運転センサ市場,1兆6,051億円 2024年06月10日
  • 2024年の偏光板世界生産量,5億9,580万m2まで拡大 2024年06月07日
  • 2024年世界半導体製造装置販売額,前年同期比2%減 2024年06月06日
  • 2023年,産業用3Dプリンタ世界出荷台数は30,000台 2024年05月29日
  • 2040年新型・次世代太陽電池市場,2兆4,000億円 2024年05月29日