横河計測は，可視・近赤外用光スペクトラムアナライザ「AQ6373E」および「AQ6374E」を7月31日に発売する（ニュースリリース）。

これらの製品は，医療・バイオ，および材料加工用途向けに，可視帯から近赤外波長帯域における，新たな光学デバイスおよびコンポーネントの測定需要の高まりに対応して開発されたもの。

高い波長分解能と広い近傍ダイナミックレンジをもち，レーザースペクトルの測定器である現行機種「AQ6373B」および「AQ6374」の特長を引き継ぎながら，操作性を向上している。

背景には，医療やバイオ分野におけるレーザーやLED等の発光デバイスの使用が拡大し，開発時や製造時に精密な光スペクトラム測定が求められていることが挙げられる。また，半導体製造分野においては，製造工程で使用されるレーザーの特性や品質を評価するために，高性能光スペクトラムアナライザによる測定が必要とされている。

一方で，タブレットやスマートフォンが普及した現在，光スペクトラムアナライザの各種操作をタッチ操作で行ないたい，また，光スペクトラムアナライザの様々な設定や機能を熟知していなくても，誰でも簡単に光スペクトルテストを行なえるような機能が求められていた。今回の新製品は，これらに応えるものだとしている。

「AQ6373E」は，現行機種「AQ6373B」と同様に測定波長範囲350nmから1,200nmまでをカバーし，標準モデルに加えて，レーザー評価に最適な高分解能モデルと，生産ライン用に最適化されたリミテッドモデルの3モデルを提供する。

「AQ6374E」は，レーザーなどの発光デバイスの評価に加えて，光ファイバーの特性評価にも使用できる。現行機種「AQ6374」の高い光学性能と業界唯一の広い測定波長範囲を両立した特長を継承している。

これらの新製品には，研究開発と生産テストのタスクを高速化するよう設計されたAPPモードを追加した。APPモードは，測定条件設定から解析結果出力までの一連の操作をナビゲートする，測定対象デバイス固有のテストアプリを提供する。

これにより，光スペクトラムアナライザを使い慣れなくて容易に使いこなすことができるほか，大型液晶タッチパネルを採用したことで，より簡単に，より直感的に操作できるようになったとしている。