トムラ,プラスチックフレーク用新型選別機を発表

独トムラは,プラスチックフレークを高スループットで選別する新型「INNOSORT FLAKE」を発表した(ニュースリリース)。

新製品は,強力なセンサーの組み合わせにより,材料の種類と色でポリマーを選別し,不純物を除去して純度の高い単一素材を作る。高度な近赤外(NIR)分光計により,様々なプラスチック素材を正確に検出し,異物混入率の高い原料からリサイクル可能な材料を回収することができる。

この技術により,例えば,混合廃棄物から回収されたプラスチックがリサイクル用途として分別でき,他の方法では廃棄されたり,低グレードの用途のためにダウンサイクルされたりしている材料でもリサイクル可能な材料として回収できるという。

たとえば,ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン(PO)は,同じ廃棄物に混じっていることがよくあるが,この製品は,破砕および洗浄された混合プラスチックを,高品質のポストコンシューマー製品による押出成形品として,高い品質要件を満たすPET,PP,PEおよびその他の材料のクリーンな原料に分類できるとしている。

さらに,強化された光学技術は,変更可能な色の背景と両面高解像度カメラを備え,何百万もの色を検出し,単色フラクションを作成する。その高コントラスト画像は,白色,不透明,天然,透明,半透明のフレークを区別することもでき,材料の損失を減らし,歩留まりを最大化する。

最大4つのシュートと変更可能な照明背景を備え,1台の機械で複数の仕分けと回収工程を実行できるため,時間を大幅に節約し,処理工程を減らすことができるという。

新設計により,機械のコンポーネントに無制限にアクセスできるため,ダウンタイムの少ないスムーズなメンテナンスが可能。

この製品は,理想的なフレーク選別ソリューションを実現し,業界があらゆる廃棄物から,より多くのリサイクル可能な材料の最大限の回収を支援するとしている。

その他関連ニュース

  • 早大ら,屈折率1.8超の分解可能な透明プラを開発 2024年04月23日
  • 佐賀大,ラマン光学活性分光で分子の構造解析 2024年03月25日
  • 京大ら,ナノ合金で近赤外領域の光電変換効率を向上 2024年02月19日
  • 名大,近赤外領域に蛍光を示す分子骨格を開発に成功 2023年09月25日
  • 東工大,フェロセン殻を持つナノカプセルを構築 2023年09月06日
  • 島津,マイクロプラスチック自動前処理装置を発売 2023年08月31日
  • 三菱ガス化学,光学ポリカ再利用技術が環境省に採択 2023年08月17日
  • 横河,可視・近赤外用光スペアナを発売 2023年07月28日