NTTら,運動動作をモーションキャプチャーで分析

日本電信電話(NTT)と横須賀高校は,水泳のクロールの体幹・上肢運動や陸上競技のクラウチングスタートにおけるセットポジション時の上肢・下肢の荷重分担に関する特徴的な動作を発見した(ニュースリリース)。

NTTは横須賀高校がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に認定された年から研究テーマを提供し,継続的に連携している。今回,高校生が日々の部活動における課題探求の中で関心をもった運動課題を対象に,NTTが所有する計測機器と技術で共同研究に着手した。

水泳部は,水中よりも運動計測精度の高い陸上で,水泳の運動解析をすると何を捉えることができるのかを知る目的で調査をした。

調査時では,スマーターキットPROと呼ばれる水泳に利用できる陸上トレーニング器具を各生徒の競泳種目に合わせて取り付け,上半身に配置したモーションキャプチャマーカ30点を赤外線カメラ11台によるモーションキャプチャシステムで3次元計測し,上半身14箇所の筋活動を表面筋電センサで計測した。収集したデータを可視化することで動作のクセを確認した。

生徒たちが事前に各自用意した異なる条件の泳ぎ方で違いを比較したところ,生徒たちが気づいていなかった特徴的な動作が確認された。例えば,自由形のクロールの速いストロークの条件において,体幹の捻り動作には左右差が小さい一方で,肩と肘の高さの最大値に左右差があり,この差は肩甲骨の動かし方の違いによるものであるという発見した。

陸上競技部は,速いスプリンターほど身体質量中心がスタートラインに近いという傾向があることを参考に,上肢・下肢の荷重分担における上肢荷重を高めることもその傾向に近しくなると仮説を構築し,その検証目的で調査をした。

検証時では,上半身に配置したモーションキャプチャマーカ23点を赤外線カメラ11台によるモーションキャプチャシステムで3次元計測し,全身16箇所の筋活動を表面筋電センサで計測し,床反力計を左右の手それぞれに配置することで上肢にかかる荷重を計測した。

各生徒に対して,上肢荷重の大きさに応じた身体質量中心とスタートラインの近さを調査したところ,上肢荷重の増加に伴い身体質量中心とスタートラインの距離が近づく傾向であったことが確認され,仮説を支持する結果が得られた。加えて,上肢荷重の増加に伴う筋活動にも多様なパターンがあることが確認された。

今後,横須賀高校は,この取り組みを通じて得られた知見を生かし,部活動等において更なる運動改善に,NTTは,この研究成果を活かし,更なる運動解析や運動学習の技術発展に取り組むとしている。

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