ニコンは,ミドルクリティカルレイヤー向けのArF液浸スキャナー「NSR-S625E」を発売すると発表した(ニュースリリース)。
アプリケーションの多様化に伴い,求められる半導体が多岐に渡る中,半導体の製造に欠かせない露光装置に対するユーザーの要望は複雑化・高度化している。
同社は,ユーザーとの伴走活動を通じて,これまでも最適なソリューションを提供してきたが,多様化するニーズに今まで以上に応じるべく,新しいArF液浸スキャナーを開発し,ラインナップを拡充することにしたとする。
今回開発した製品は,これまで10年の販売実績を誇る「NSR-S622D」の後継機で,解像度は≦38nm,NA(開口数)は1.35,光源はArFエキシマレーザー(波長:193nm)。
スループットを約1.3倍向上(≧280 wafers/hour(96 shots))させ,稼働安定性を大幅改善,加えてiAS(inline Alignment Station:露光装置のスループットを落とすことなく,高速・高精度にウエハーを計測し,グリッドエラーの補正を可能にするシステム)を搭載しており,同社の半導体露光装置史上最高の生産性を実現し,様々な半導体デバイスの効率的な生産に貢献するとしている。
同社ではこの製品の発売時期を2024年2月に予定しているという。