SCREENホールディングスは,ICパッケージ基板やFOPLP(FOWLPの製造方法をウエハーよりも大きなパネルに適用した半導体パッケージ)などに対応した,次世代パターン用直接描画装置「LeVina(レビーナ)」の2μm対応モデルを開発し,2023年7月に販売を開始すると発表した(ニュースリリース)。
近年,5G/ポスト5G関連やIoTインフラ,DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)の進展に伴い,パッケージ基板技術にはさらなる高性能化が求められ,高精細な描画性と高生産性を両立できる直接描画装置へのニーズが高まっている。
この装置は,2022年4月に発売した従来モデルにおける,高速ステージやスキャンアライメント機能による高生産性を活用しつつ,光学系のユニットを刷新。露光波長を375nmとしたことで,世界最高水準となる解像度2μmを実現。
これにより従来のターゲットであるICパッケージ基板だけでなく,FOPLPや2.1D/2.3D(有機基板表層に有機インターポーザーを一体化させた構造の半導体パッケージ)といわれるチップレット(個別に製造した機能別チップをパッケージ内で接続することにより,コストを抑えながら性能を引き上げる技術)を実現するための先端半導体パッケージへの活用が期待できるとしている。
また,露光波長を375nmにしたことにより,ドライフィルムレジストだけでなく,液状レジストの露光にも対応。405nm波長の従来モデルに追加してラインアップを拡充することで,材料やアプリケーションに応じて装置を選択することが可能になる。
さらに,すでに405nm波長の従来モデルを導入しているユーザーも,光学系ユニットを入れ替えることで375nm波長へ改造可能など,用途に応じたフレキシブルな生産ラインの構築に寄与するとしている。