米Coherentは,OLEDディスプレー周辺のエッジアブレーションを可能にする,深紫外(DUV)で平均出力10Wの新型「HyperRapid NXT 産業用ピコ秒レーザ」を市場導入したことを発表した(ニュースリリース)。
この製品は,業界初のレーザーベースのソリューションであり,隣接する領域を残したまま,OLEDディスプレーの周囲の微細なチャネルを除去することができる。このプロセスにより,ディスプレーのアクティブエリアが最大化され,ベゼルフリーでのコンスーマデバイスへのトレンドを提供していくとする。
この製品には,同社で独自に成長およびコーティングを行なっている特別な結晶を用いており,ノンストップの大量生産環境で長時間,深紫外においてレーザーを動作させることができるという。このような繊細な切断を行なうことができるレーザーベースのプロセスは新しいだけでなく,機械的または化学的プロセスに基づく代替方法よりもはるかにシンプルかつクリーンで低コストだとしている。
この製品には,同社の「HyperRapid NXT プラットフォーム」に搭載されているすべての標準機能(安定したDUV出力変調,オンデマンドのパルス,繰返周波数の可変等)が含まれており,266nmの非常に短いDUV波長を用いることで,レーザーは10μmをはるかに下回る形状加工を行なうために,充分な集光ビームが実現可能だという。