日立製作所と日立ビルシステムは,物理的な行先階ボタンがないエレベーターを実現するタッチレス操作パネルを開発した(ニュースリリース)。
今回開発したタッチレス操作パネルは,エレベーターの乗りかご内にある行先階ボタンを置き換えるもので,パネル(液晶ディスプレー)上に表示された行先階に指をかざすだけの簡単な操作で行先階の登録を行なうことができ,タッチレスでのエレベーター利用を可能にするもの。
エレベーターの乗りかご内に設置したタッチレス操作パネルの画面上に表示された行先階に指をかざすだけで,赤外線センサーによって指の位置を検出し,行先階の登録を行なうことができ,タッチレスでのエレベーター利用を可能にする。
通常の操作盤では,建物の階数に応じて行先階ボタンを配置する必要があるが,タッチレス操作パネルは,液晶ディスプレー上に行先階を表示する形式のため,操作盤をシンプルかつコンパクトにすることができ,今までにない先進的なエレベーターデザインを実現するという。
ロビー階など,よく利用される行先階と,そのフロア情報をセットで6つまで表示できるダイレクト登録画面と,画面上のテンキーで行先階を入力するキーパッド登録画面の2画面構成とし,ダイレクト登録画面を初期画面とすることで,利用者の利便性を高める。
また,乗りかご内にカードリーダーを設置し,パネルと連携させることで,カードに登録された特定階のみをパネルに表示させ,セキュリティと利便性の向上を同時に実現することができるという。このほか,建物のテナント構成の変化などに合わせて,表示する行先階やフロア情報をフレキシブルに変更することも可能。
このタッチレス操作パネルは,2022年8月31日に竣工した東京ミッドタウン八重洲向けのエレベーターに先行的に搭載,納入したという。