三井化学,アスカネット,MIRAIBARは,共同開発した非接触・空中ディスプレーソリューションが,5月18日より茨城県境町役場の窓口発券機に導入されたことを発表した(ニュースリリース)。
窓口発券機では,住民異動届や印鑑証明登録の申請などの項目が空中に浮かび上がったディスプレーに表示され,画面に触れることなくタッチ操作することで発券機が作動し,受付番号が印刷される。コロナ禍での非接触による感染予防につながる点が評価され,採用されたという。
空中ディスプレーとは,空中に浮かんだ映像を手で触れることなく,タッチパネル操作可能なディスプレーのことで,ディスプレー,光学素子(空中ディスプレープレート),センサーの各モジュールで構成されている。
アスカネットは空中ディスプレー用プレートの開発・製造・販売,及び窓口発券機用空中ディスプレープレートの開発,MIRAIBARは空中ディスプレーモジュールの開発・製造・販売,及び窓口発券機用空中ディスプレーモジュールの開発,三井化学は空中ディスプレー用プレートに使用する接着剤「ストラクトボンド」の開発・製造・販売,及び窓口発券機用空中ディスプレーモジュールの共同開発・企画リーディング・技術サポートをそれぞれ担当した。
三井化学の「ストラクトボンド」は,液晶,有機EL,空中ディスプレーをはじめとした各種ディスプレー向けシール材で,空中ディスプレー向けには,アスカネットが販売する「ASKA3D」に「ストラクトボンドXMFシリーズ」が使用されている。この製品は透明性に優れ,かつ貼り合わせる樹脂の屈折率に適応できるため,「ASKA3D」が実現する空中ディスプレー映像の高画質化に貢献しているという。
3社は連携を通じて,今後も自治体やホテル業界,食品流通業界,不動産業界など,さまざまな業界におけるユーザーの課題解決に貢献していくとしている。