クラレは,液晶ディスプレー(LCD)の基幹部材である偏光フィルムのベースとなる光学用ポバールフィルムの生産設備を,倉敷事業所において増設すると発表した(ニュースリリース)。
LCD市場はテレビサイズの大型化の進展により,LCDパネルの面積は今後もさらなる拡大が見込まれている。このような市場環境において,LCDの基幹部材である偏光フィルムのベースとして,光学用ポバールフィルムの需要は拡大基調にあることから,同社は市場への安定供給を維持するために,生産設備の増設が必要と判断した。
なお,今回増設する新系列は,大型偏光フィルムの生産効率向上に貢献する広幅タイプのフィルムの生産が可能な設備になるという。倉敷事業所に増設する設備の生産能力は年産 3,200万m2,稼働時期は2024年央予定している。
今回の生産能力増設により,同社の生産能力は,現状の年産2億6,400万m2から同2億9,600万m2に拡大するとしている。