カシオ計算機は,産婦人科医向けに,子宮頸部の観察と撮影が行なえ,子宮頸がんの早期発見をサポートするコルポカメラ「DZ-C100」(共同研究:昭和大学・東京大学)と専用のカメラスタンド「CST-100M」を,3月22日に発売することを発表した(ニュースリリース)。「DZ-C100」の価格は657,800円(税込),「DZ-C100」「CST-100M」の同時購入価格は1,867,800円(税込)。
子宮頸がん検診では細胞診で異常が見られた場合,子宮頸部を拡大鏡(コルポスコープ)で観察するコルポスコピー検査が行なわれる。これまで検査に使用される拡大鏡は,光の当たらない子宮頸部表面の色や形状,血管などを観察する際に,ピントを合わせにくい,形状が大きく重いため扱いづらい,血管を見やすくするグリーンフィルターを手動で付け替える必要がある,カメラが別のため撮影しにくいといったことがあったという。
この製品は,子宮頸部の観察と撮影が一台で行なえる産婦人科医向けカメラ。白色の光を使用した通常と,緑色のライトを当て血管をより観察しやすくするグリーン,表面の反射を抑え子宮頸部内面の状態を見られる偏光の3種類の画像をワンシャッターで撮影可能。3種類の撮影が自動で切り替わるため,フィルターの付け替えの手間が省け,同一画角で子宮頸部を撮影できる。
また,医師のニーズにこたえ,カメラの液晶をタッチするだけで簡単に子宮頸部にピントを合わせられるタッチフォーカス機能を搭載。その他,コルポスコピー検査の一つである酢酸加工診に役立つ動画録画も可能だとしている。
カメラスタンド「CST-100M」は,利便性にこだわり,狭い診察室でも収納・移動しやすいようコンパクトかつ軽量な設計。観察したい位置にスムーズにカメラを固定できるよう,上下左右に動かせるアームを採用した。
さらに,画像管理用のソフト「D’z IMAGE Viewer」と連携することで,撮影した画像をパソコンに転送し管理することが可能。画像を拡大表示させたり,マーキングやテキストを書き込んだり,複数の画像を表示させるなど撮影した画像を詳しく観察することができるとしている。