ニコン,超短パルスレーザー加工機を発売

ニコンは,超短パルスレーザーによる除去加工で,高精度な平面仕上げや微細加工を実現する光加工機「Lasermeister 1000SE」「Lasermeister 1000S」の2機種を発売することを発表した(ニュースリリース)。

「Lasermeister 1000SE」は,超短パルスレーザーと内蔵の非接触3D計測を用いた加工システムを搭載し,高精度な除去加工を実現するエントリーモデル。この基本性能に加え,「Lasermeister 1000S」はより高精度な座標補正機能を搭載し,広範囲かつ正確な平面仕上げや微細加工ができるスタンダードモデルとなる。

これらの製品は,加工物に超短パルスレーザーを照射して除去加工を施し,その表面形状を内蔵の非接触3D計測で取得してフィードバックする,という工程を自動で繰り返すことで,幾何公差サブマイクロメートルレベルの高精度な平面仕上げや微細加工を実現。従来,複数の機器を用いて行なわれていた,加工と計測を繰り返して必要な精度に近づける作業を1台で実現できる。

また,刃物による加工などと比較し工具を対象物に押し当てる必要がないため,固定具や基準面などが不要になり工程やコストの削減が可能となる。一般的な加工機を用いる際に行なわれている,対象物の位置決めなど作業者のスキルを必要とする段取り作業も不要となる。

CADで設計,製図したデータを入力するだけで加工データを自動で作成し,加工することが可能。CAMを用いた加工プログラムの別途作成が不要のため,スキルやノウハウを要する属人的な工程を削減できるという。

加工用のレーザー光源には,超短パルスレーザーを採用。熱影響を抑えることができ,金属はもちろん,セラミックスや光学ガラスなどの破損しやすい材料,ダイヤモンドや超硬合金といった加工が難しい材料など,幅広い材料を高精度に除去加工できる。

加工面の精密な計測データを取得,活用することにより,次の工程での再計測が不要。加工した全数の計測データを保持することにより,品質管理や工程管理などへの活用をはじめ,生産ラインの自動化,無人化など,DXに貢献するとしている。

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