コーニングのHUD用車載ガラス,現代が採用

米コーニングインコーポレイティッドは,車載用ガラスソリューションの新しいカテゴリである「Corning Curved Mirror Solutions」を発表した(ニュースリリース)。

この製品は,韓国現代自動車傘下の自動車部品メーカー,現代モービスの新しい拡張現実ヘッドアップディスプレー(AU HUD)システムの主要コンポーネントとして採用された。現代自動車は2021年の初めに発表した「2021 IONIQ5エレクトリックCUV」からこの技術を搭載したという。

自動車では拡張現実などの最先端の機能への需要が高まっている。従来のHUDは,通常インストルメントクラスターに表示されるナビゲーションや速度などの運転中の情報を,ミラーを介してドライバーの視線上のフロントガラスに直接投影するが,AR HUDはこの技術を進化させ,フロントガラスを没入型ディスプレー画面として活用して路面上に大型で動的な画像や情報を投影する。

AR HUDでは双方向性と没入感を実現するために高品質のミラーが求められる。コーニングがガラス科学と光学物性の専門知識を活用した「Corning Curved Mirror Solutions」を用いて,現代モービスはパフォーマンスと信頼性に対する自動車メーカーからの要求を超えたとする,新たなAR HUDシステムを発表した。

この製品は従来技術と比較して5倍の投影距離とフロントガラスへの表示エリアの拡大を可能にし,ドライバーの7.5メートル先の道路上に安全に関する情報を明確に表示するために欠かせないという。両社は長年のコラボレーションにより,広い視野と鮮明な画像を備えたAR HUDを実現することができたとしている。

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