リコー,メンテフリーの環境センサー発売

リコーは,屋内の温度・湿度・照度・気圧といった環境情報を電池交換レス・配線レスで取得できる環境センシングデバイスの新製品として,冷凍環境や高温・高湿度環境でも使用が可能な「RICOH EH 環境センサーD201/D202」を,10月中旬から発売することを発表した(ニュースリリース)。

取得したデータはBluetoothやWi-Fiを利用して収集され,パソコンやスマートデバイスでのリアルタイム監視,データの自動保存,アラート設定が可能。食品加工業や製造業の製造現場,小売業の店頭などで環境情報の測定を行なう際の,人手による温湿度の記録や電池交換,配線の手間をなくすことで,環境管理のDXに貢献するという。

この製品は,2020年10月に発売した「RICOH EH 環境センサーD101」の後継製品で,発電量を20%向上させた最新の固体型色素増感太陽電池モジュール「RICOH EH DSSCシリーズ」を搭載している。前身機と比べ,-30°C~60°Cの温度領域での動作が可能になったことに加え,外装カバー変更により「D202」に防水・防塵機能を備えることで,利用可能なシーンが大きく広がったとしている。

同社は今後も,充電のない世界の実現を目指して環境発電デバイスのさらなる高出力化・高耐久化に向けて技術開発に取り組むとともに,各種センシングデバイスや発光デバイス,スイッチなどの自立型電源として活用用途を拡大していくという。

この製品の主な利用環境例は以下のとおり。
・工場や倉庫の温湿度管理
・食品加工業や食品製造業の温度管理
・冷蔵庫,冷凍庫の温度管理
・オフィス空間の温湿度,照度管理

この製品の主な特長は以下のとおり。
・微かな光で動作するため倉庫や工場の壁際などの明るさで動作可能
・-30°Cから60°Cまでの温度範囲で使用可能
・W43mm×D41mm×H14mmとコンパクトでさまざまな場所に設置可能
・5つのセンシング(温度・湿度・照度・気圧・内蔵リチウムイオン電池の電圧値)搭載
・パソコン用とスマートデバイス用ソフトウェアを用いることでPC・スマホと連携
・IP44に対応した防水防塵モデルの追加

その他関連ニュース

  • パナソニックコネクト,耐ノイズセンシング技術開発 2024年10月30日
  • 東北大, ダイヤモンド量子センサーで応力センシング 2024年08月23日
  • ST,3D深度センシングを強化するToF測距センサ発表 2024年03月13日
  • NTTら,光ファイバによる除雪判断の実証実験に成功 2023年11月09日
  • 阪大,土に還るサーマル土壌含水率センサを開発 2023年10月18日
  • 日立のセンシングカメラ,いすゞの新型車に採用 2023年07月24日
  • ソニー,センシング/AI/仮想空間研究子会社を設立 2023年04月03日
  • 千葉大,非接触型環境センサで心理状態を推定 2023年03月29日