santecは,情報通信研究機構(NICT)より公募されていた「Beyond 5G研究開発促進事業」における委託研究の提案課題「経済性と転送性能に優れた空間多重光ネットワーク基盤技術の研究開発」への応募が採択され,2021年7月27日付でNICTと委託契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。
この研究開発は,香川大学(代表提案者),KDDI総合研究所,日本電気,古河電気工業らと5者共同で受託したもの。
Beyond 5Gは,各国で導入が進みつつある第五世代移動通信システム(5G)の次の世代の通信規格として,2030年代の導入が見込まれている。Beyond 5Gは,5Gを更に高度化させ,「超高速・大容量」,「超低遅延」,「超多数同時接続」といった機能を具備することが期待されている。
Beyond 5G時代のICT社会を支えるためには,ペタビット級の超大容量伝送が可能な光ネットワークが必要になると予想されている。そこで,この研究開発では,既存の波長分割多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)の光ネットワークに,大容量な空間分割多重方式(SDM:Space Division Multiplexing)技術を導入し,新たな構造のネットワーク・ノードシステム技術の研究開発を行なう。
この研究開発成果により,Beyond 5Gにおける通信需要に対応し,周波数がひっ迫する基地局における電波の効率的な利用を促進することで,電波の有効利用に役立てられるとしている。