米ラムリサーチは,同社のエッチングプラットフォーム「Sense.i」向けに設計された最新の誘電体エッチング技術「Vantex」を発表した(ニュースリリース)。
3Dメモリデバイスを製造するチップ量産各社は,デバイスの寸法を縦方向に大きくし,横方向の限界寸法(CD)を縮小することによって,プロセスノードによるビットあたりのコスト削減に取り組んでいる。これにより,3D NANDおよびDRAMにおけるエッチングのアスペクト比が新たなレベルに引き上げられている。
新技術の新たなチャンバー設計は,高スループットを維持しつつ高アスペクト比でエッチングを行ない,これまで利用可能であった高周波(RF)パワーよりも高いパワーレベルの使用を可能にするという。このパワーの増加は,RFパルス技術の向上と相まって,デバイス性能の向上に必要なCD制御を実現する。
3D NANDデバイスのロードマップは,すべての新世代でさらに深いエッチングを必要とし,エッチングプロファイルの均一性を向上させる必要がある。新技術は,エッチングの垂直性を制御して,これらの3Dデバイス機能に対する厳しい位置合わせ要件を満たし,300mmウエハー全体にわたって歩留まりを向上させるとする。
同社の「Equipment Intelligence」テクノロジーを搭載した「Sense.i」エッチングプラットフォームは,システムとプロセス性能をモニタリングする何百ものセンサーからのデータ収集などを行なう。
新技術のチャンバーは「Sense.i」システムの高帯域通信を利用し,ウエハー上とウエハー間の性能を向上させるために,他の装置よりも多くウエハーごとのデータを収集するとしている。