英ザイトロニック・ディスプレイは,ガラスの表面から最大30ミリ離れた場所からのユーザー操作を検出できる「非接触ZyBridタッチセンサー」をオプション製品として発表した(ニュースリリース)。
このソリューションは,同社のフルカスタマイズが可能な「ZyBridタッチセンサー技術」に基づくもの。セルフサービスキオスクの製造業者が,公の場で使用されるタッチパネルの表面に触れることに,不安を抱く顧客を安心させる取り組みを支援するために,開発されたという。
このセンサーは,同社の「ZXY50投影型静電容量タイプ(PCAP)コントローラー」と連携して動作する。コントローラーには,独自のファームウェアが搭載されていて,感度レベルを通常よりもはるかに高く設定することが可能。特別に設計されたタッチセンサーと一緒に使用することで,非常に深いタッチフィールドを生成できるという。さらに,このセンサーは,ユーザーが厚い手袋をしていても,基本的なジェスチャー(ズーム,ピンチ,スワイプなど)を認識できる。さらに,タッチスクリーンの表面に直接ユーザーが触れる標準のタッチモードで動作するように設定することもできるとしている。
他の非接触タイプのタッチスクリーンは,画面の前端の周りに取り付けられた赤外線またはカメラベースのタッチ検出ハードウェアにより,その検出が実現されているが,そのような構造は突出したベゼルを作り出すため,結果として病原菌を隠し,スクリーンの効果的な掃除を困難にする可能性があるという。
また,袖,雨滴や落ち葉などが赤外線光線を遮断したり,カメラの視野に入ったりするオブジェクトとなって誤検出を招く恐れがあったり,強い直射日光と表面に蓄積するほこりと破片がパフォーマンスを低下させたり,動作を妨げたりすることがあるが,「投影型静電容量(PCAP)タッチテクノロジー」は,指(手袋を含めた)または導電性スタイラスにのみ反応するため,こうしたパフォーマンスの問題が発生する可能性は,はるかに低くなるとしている。