フジクラは,薄型色素増感太陽電池(DSSC:Dye-Sensitized Solar Cell)モジュールパネルのラインアップを拡充し,販売を開始した(ニュースリリース)。
近年,スマート工場,スマート農業,インフラ監視など様々なフィールドで,IoTセンシングを活用した効率化や自動化の取り組みが活発に行なわれている。それに応じて,IoTセンサー端末が設置される場所や環境も多種多様な広がりを見せており,様々な種類の端末開発が進んでいる。またその駆動電源として,設置・維持コストや環境負荷の低減を実現できる太陽電池の採用も広がってきている。
そのような中,同社では室内光でも効率的な発電が可能で長期信頼性にも優れるDSSCモジュールパネルを製品化し,多くの顧客に提供してきた。一方で,昨今のIoTセンサー端末の活用シーンの広がりや端末サイズの多様化にあわせ,そこに用いられる太陽電池にも,より多様な形状・サイズが求められるようになってきていたという。
同社はこうした要望に応えるために,DSSCモジュールパネルの製品ラインアップを拡充した。これにより筐体への搭載設計が容易となり,機器のデザインや活用の選択肢が広がる。これまで,一部のモデルは試験的に提供していたが,今後は広く販売する。
また同社では,DSSCモジュールパネルの提供に加え,DSSC電源化に必要な電気回路の設計サポートも提供する。これにより,製品における電源面での課題解決と開発期間の短縮に貢献するとしている。