DMG森精機は,デュアルレーザシステムを搭載したレーザー金属積層造形機「LASERTEC 30 DUAL SLM」の販売を開始した(ニュースリリース)。
この製品は,レーザー照射装置を2台搭載した,パウダーベッド方式の金属積層造形機。2つのレーザー照射装置は600W出力で,造形エリア全体をカバーするスキャン領域を持ち,最大90cm3/hの積層速度で造形を行なう。
また,最小50µmから最大300µmのレーザースポット径により緻密な造形を実現。光学系の冷却機構により,高精度な積層造形を可能とする。デュアルレーザシステムにより,2つのレーザーで同時照射が可能になり,スキャン速度が大幅に改善され,生産性が最大で80%向上するという。
主な特長は以下の通り。
①高速,高精度,高出力なデュアルレーザシステム
②高耐久性フィルタシステム
・3,000時間以上交換不要。
・吸引した粉末材,ヒュームを自動的に不活性状態にすることで,安全性を向上
③パウダーモジュールシステム「rePLUG(リプラグ)」
・迅速に粉末材の交換が可能な新開発のパウダーモジュールシステム
・簡単に交換可能なカートリッジ方式を採用することでメンテナンス性に優れ,2時間未満で材料交換が可能
・材料粉末の供給や回収ユニット,リサイクルシステムなどの周辺機器類と一体化させた気密性の高い構造により,粉末材の飛散を防止
・「LASERTEC 12 SLM」のrePLUGと互換性があり,共通で利用可能
④革新的なソフトウェア「OPTOMET(オプトメット)」
・最適な積層パラメータの作成をサポートするソフトウェア
・粉末材に関する2種類の情報を入力するだけで,最適な積層パラメータを計算
・顧客自身で設定した独自パラメータをデータベースに反映
・新規材料の元素成分の入力を行なうだけで,積層パラメータの計算が可能(オプション)
想定販売先は,自動車,航空宇宙,医療,金型などとしている。