東京エレクトロンデバイス(TED)は,化合物半導体ウエハー表面の欠陥を高速,高感度で検出するマクロ検査装置「RAYSENS」(レイセンス)の販売を開始した(ニュースリリース)。
昨今,5G通信などの次世代通信インフラや自動運転やEVなど次世代モビリティの分野での活用が期待されている化合物半導体は,ウエハーが半透明であるため,対応できる検査装置が多くなく,検査員による目視検査や,一部の検査工程として検査機を使った抜き取り検査を行なっているのが現状。
この製品は,指向性の高い散乱光を精度良くセンサーに取り込み表面の微小変化をとらえる光学技術を応用し,ウエハー表面の微小なキズなどのさまざまな欠陥を高速,高感度に検出する。超低ノイズマクロ光学センサーと専用照明を対象ワークに合わせて最適な光学系を構成にすることで,化合物半導体ウエハーのような透明や半透明なものからシリコンウエハーなどの非透明なものまで,幅広いワークの表面の微小変化を高感度にとらえることができ,独自の検出アルゴリズムにより欠陥を高速,高精度に検出するという。
搬送部はウエハーのカセット取り出しから検査,格納までをウエハー表裏面非接触で行なうことでウエハーの異物付着を抑制できる。従来,人手で行っているウエハーの目視検査や工程内における抜き取り検査の自動化により,検査工数の削減や,全数検査によるウエハーの品質安定化を実現するとしている。