大日本印刷株式会社(DNP)は,オンライン診療向けに「画像補正サービス」の提供を開始する(ニュースリリース)。
今回,オンライン診療における色に関する課題に対して同社は,患者が自分自身を撮影する際に1cm角程度の小型のカラーチャート「CASMATCH」を頬などに貼って同時に撮影し,ネットワーク経由で専用サーバーに画像を送ることで,CASMATCHを基準に一定水準に色調を補正し,患者の画像を医師のパソコンに表示できるシステムを開発した。
このサービスにより,患者は自宅から出ることなく,病院にいる医師が患者の顔色や患部の色などを適正に見て,診断に役立てることができる。
同社は,長年培ってきた「正しい色を再現」するノウハウを活かし,テレビやデジタルカメラなどの色の基準となる「テストチャート」をはじめ,画像補正のモジュールやソフトウエアなどを提供してきた。
また,従来のHDTV放送方式の国際規格BT.709から,高精細画像4K・8Kの新国際規格BT.2020に対応したテストチャートの開発も完了している。今回開始する「画像補正サービス」については,これらの色補正に対する長年の経験とノウハウを活用しているという。
なお,CASMATCHの販売は,医療機器販売のベアーメディックが行なう。
今回の「画像補正サービス」については,専門的な医療知見と充実した医療ネットワークを有するメディカル・イノベーション・コンソーシアム(MIC)と共に,オンライン医療に関する国際標準化を進め,このサービスの質の向上と普及を加速させていくとしている。