九大ら,プロトン伝導性電解質材料を開発

九州大学,宮崎大学の研究グループは,400度の中温度で動作する固体酸化物型燃料電池(SOFC)に用いられるプロトン(H+)伝導性電解質BaZr0.4Sc0.6O3-δを開発した(ニュースリリース)。

SOFC に用いる電解質材料は,結晶粒内と粒界を含んだ全プロトン伝導度が0.01 Scm-1を超え,かつ燃料電池動作環境に含まれる水素,酸素,二酸化炭素,水蒸気に対して安定でなければならないが,このような材料はこれまで見出されていなかった。

研究グループは,ジルコン酸バリウム(BaZrO3)にスカンジウムを60%という極めて高い濃度で添加することで,燃料電池動作の目標温度である 400℃において結晶粒内と粒界を含んだ全プロトン伝導度が0.01 Scm-1を超えることを初めて見出した。

さらに,その高いプロトン伝導性は 400℃において200時間維持され,400℃,98%という高濃度の二酸化炭素雰囲気下においても240時間以上安定であることが実証された。

今回行なった耐二酸化炭素特性試験は,400℃の大気に67年間,暴露したことと同等の試験結果となる。開発した材料が固体酸化物型燃料電池の実働条件において,非常に安定であることを示している。

この電解質を用いた固体酸化物型燃料電池では,中温動作により高価な白金や耐熱材料が不必要となるため,燃料電池の大幅コストダウンが期待されるとしている。

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