スペクトラ・フィジックスは,最高出力が7.2Wを超えるモードホップのない最も広いチューニング範囲と最も狭いライン幅をかね備えた波長可変レーザー「Matisse®ファミリー」を発表した(ニュースリリース)。
周波数安定性,高出力,狭線幅,モードホップフリーで広いチューニング幅が特長。量子アプリケーションや原子,分子および光(AMO)物理学,量子コンピューティング研究,原子,分子冷却,精密分光法,光時計,マイクロキャビティ共振器およびセンサーなど広範囲にわたる量子アプリケーションに適したレーザーだとしている。
コンパクトバージョンの「Matisse C」は,780nmで7.2W以上の出力を実現し,700〜1000nmの連続モードホップフリー波長チューニングにより,真のハンズフリー操作を実現する。線幅20kHz未満において受動的および能動的周波数安定化のレベルが異なる3つのモデルが利用可能だという。
「Matisse 2」は,550~1038nmのチューニングをサポートし,フィールドでオプティクスを交換することで,色素ゲイン媒体にアップグレードするオプションを備えている。優れたオプトメカニクス設計とリファレンスセルテクノロジーにより,高い安定性と最小の線幅を可能にするとしている。
主な特長は以下の通り。
・業界最高の出力7.2W以上
・完全オートメーション化により密閉されたコンパクトデザイン
・ハンズフリーオペレーション
・一つのオプティクスセットで300nmの広帯波長可変域をカバー
・モードホップフリーで50GHz以上のスキャンニング可能
主なアプリケーションは以下の通り。
・高分解能分光研究
・レーザー原子冷却
・原子時計
・ボース・アインシュタイン凝縮
・周波数コム
・量子演算
・量子研究
・マイクロキャビティ(微小共振器)