三菱電機は,自社ブランドの太陽光発電システムの製造・販売を2020年3月下旬を目途に終了する(ニュースリリース)。
再生可能エネルギーの主力電源の一つとして位置づけられる太陽光発電は,国内では2012年に固定価格買取制度(FIT制度)が導入されて以降,急速に普及した。その一方,国内の太陽光パネル市場には多数の海外メーカーも参入し,主に業務用において競争が激化し,これまで同社が強みとしてきた製品の長期信頼性や狭小屋根への設置性などに対する市場評価が相対的に低下している。
このような背景から,同社は自社ブランド太陽光発電システムの製造・販売を2020年3月下旬を目途に終了し,その経営資源を他の成長牽引事業群に活用するとともに,再生可能エネルギー分野においては,ZEH,ZEB,V2Xなどの同社がより強みを発揮できる分野に引き続き注力していく。
今後は同社グループ内の事業連携により,再生可能エネルギーを有効活用する製品・システム・サービスの提供強化を図るとともに,その中で必要となる太陽光発電システムに関しては,京セラ製品を同社の販売ルートで紹介するなどのパートナー連携を強化していく。
また製品・システム・サービスの提供を通じ,「持続可能な社会」と「安心・安全・快適性」が両立する社会の実現を目指す。なお,この件による2020年3月期の連結業績予想の修正はないとしている。