オリンパスは,過酷な環境下でも合金や貴金属などの高精度な成分確認を可能にするハンドヘルド蛍光X線分析計「VANTA Element」を,9月10日から米国で発売し,世界各地で順次発売することを発表した。国内での発売は10月11日からを予定(ニュースリリース)。
蛍光X線分析計は,対象物に含まれる成分(元素)の種類や含有量を測定できる非破壊検査機器。その中でもハンドヘルド蛍光X線分析計は,小型・軽量で対象物をその場で簡単に測定できるのが特長で,製造現場の品質検査やリサイクル原料の選別,有害金属の調査など幅広い場面で使用されており,同社では多様な検査ニーズに対応する「VANTA」シリーズを展開している。
新製品は,シリーズの中でも合金や貴金属の測定に特化し,低価格化を実現。独自のアルゴリズムを搭載したことで,従来の同等機種と比較して測定時間を短縮しており,合金・貴金属などの成分確認および材料特定までを最短わずか1秒で測定できるという。
また,防塵・防水の国際規格「IP54」を実現するなど高い堅牢性と耐久性も有し,製造工場やスクラップヤードなど過酷な環境下でも安心して使用できる。前機種から約15%重量を削減し,1.32kg(バッテリー含まず)の軽量化を実現,使い勝手を向上させているという。
さらに,無線LAN接続機能(オプション)により,スマートフォンやタブレット上の専用モバイルアプリに測定結果をリアルタイムで表示させ,得られた測定結果を3クリックで関係者と共有することもできるとしている。