島津製作所は,エネルギー分散型蛍光X線分析装置「EDX-8100P」を欧州で7月8日に発売した(ニュースリリース)。価格は1,050万円(本体,税別,ソフトウェアおよびヘリウム置換ユニットは別売り)。
この製品は液体試料中の軽元素も高感度に分析できるなど,汎用性を高めた欧州専用機種。通常,液体試料や含水・含油試料の分析では真空下に置けないが,ヘリウム置換ユニット(別売り)を用いることで,軽元素(フッ素からアルミニウム)を含む元素を高感度に分析できる。固体や粉体の分析は真空測定ユニット(別売り)を追加することで,炭素からウランまでの元素を検出可能。
オプション部品や内蔵カメラなどを組み合わせると,多試料の連続分析,各種規制対応スクリーニング分析,異物解析,微量元素の高感度分析を行なうことができる。またドイツX線安全規格の「完全防護装置」認証を取得している。英語に加えて欧州7カ国語で書かれた安全ラベルも用意し,ユーザビリティに配慮しているという。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置の欧州向けラインアップは,2016年に発売した試料形態を問わず簡便に元素分析ができる「EDX-7000P」「EDX-8000P」と,液体中の軽元素の分析に強みを持つ今回の製品で3機種になる。