高分子フィルム,2022年にディスプレーで需要増加

富士キメラ総研は,5G,IoT,自動運転などの技術に対応する製品や部品に採用されることで拡大が期待される機能性高分子フィルムの世界市場を調査し,その結果を「2019年版機能性高分子フィルムの現状と将来展望(上巻)エレクトロニクスフィルム編」にまとめた(ニュースリリース)。

この調査では機能性高分子フィルムのうち,ディスプレーや半導体,実装分野に使用されるエレクトロニクスフィルムを対象とした。

これによると,背面板(スマートフォン用樹脂製背面パネル)の市場は2017年から拡大している。また,5Gでは金属の筐体が電波に干渉する可能性があることから,2019年以降は5G対応としても背面板の需要の伸びが予想され,2023年頃までにローエンドからミドルレンジのスマートフォンの大半で背面板が樹脂化するとみている。

ディスプレー分野における機能性高分子フィルムの市場は,2016年から2018年にかけてLCDやタッチパネルの単価の下落や,ディスプレー製品の販売台数の停滞により緩やかな拡大にとどまっている。

しかし,2022年に向けてはフォルダブルスマートフォンや4K-TVなど新たな製品の登場や,画面の大型化が進むことでディスプレーの需要が増加し,関連するフィルムの市場が拡大すると予想する。特に,市場は小さいながらもOLED関連フィルムは,パネル製造ラインの立ち上がりやディスプレーの販売増加により拡大が期待できるという。

具体的には2022年に,LCD関連フィルムが2017年比103.3%の1兆8,801億円,OLED関連フィルムが同2.8倍の1,419憶円,タッチパネル関連フィルムが同107.1%の1,633憶円になると予測している。

半導体・実装分野における機能性高分子フィルムの市場は,NANDフラッシュメモリーの3D化や,大量生産・低コスト化が可能なパネル型半導体パッケージFan-Out WLPの市場本格化による拡大を見込む。

また,半導体,実装関連フィルムは,IoTや自動運転の技術の進展により半導体やFPCなどが搭載されるセンサーや機器,システムの需要増加による拡大が期待できるほか,その他関連フィルムは5G通信の実用化に伴う高周波対応ニーズ,自動運転などで放熱・電磁波対策ニーズの増加に伴う拡大を予想している。

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