米OmniVision Technologies社は,スウェーデンSmart Eyeとの協業を発表した(ニュースリリース)。
これは,Smart Eye製検知アルゴリズム・ライブラリに,OmniVisionの最新の二百万画素イメージ・センサーを組み込むもので,自動車OEMをターゲットとする,ドライバー及び車内を監視するターンキー・ソリューションに使われる。
この「OV2311」は業界で初めて,グローバルシャッタ-とASIL Bレベルに対応した二百万画素のセンサーを小型パッケージに入れたもので,これらは,高精度の視線検知が要求される自動車用途において重要となる。
このセンサーとアルゴリズムを組み合わせたソリューションは,ディープ・ニューラル・ネットワークとAIを用いて,ドライバー及び車内監視の実装を,安全装備から仮想現実ディスプレー,そして車内検知に至るまで幅広く実現する。
視線検知カメラは,ドライバーが監視されていると感じないように,小型で目立たなくする必要があるが,カメラを小型にすると加熱して過剰なシステム・ノイズを発生する傾向がある。チップスケール・パッケージ内に収まるこのセンサーは,競合する百万画素のソリューションの半分の消費電力であり,性能を犠牲にすることなく,温度の上昇を抑えられる。
また解像度が高いことにより,視線検知のためのくっきりとした正確な画像に加え,広い画角を実現できる。これにより頭の検知範囲を広げ,ドライバーシートの位置の変化に対応出来る。更に広い画角は,ドライバーだけでなく乗客を含めた車内全体の監視を実現出来る可能性にもつながる。
両社は複数の自動車OEMと協議を行なっており,そこには今後生産される相当数の自動車モデルが含まれるとしている。