シャープは,透明なNFC(近距離無線通信)アンテナを搭載したディスプレーを開発した(ニュースリリース)。スマートフォンなどのNFC対応機器やICカードをディスプレーにかざすことで,簡単に通信を行なうことができる。
NFCは,スマートフォンや交通系ICカードなどに採用され,決済や認証など,様々な用途での活用が拡がっている。近年,クレジットカードへの搭載も進むなど,今後のさらなる普及が見込まれている。
開発したディスプレーは,透明化したNFCアンテナを画面上に配置。アンテナ層の光透過率80%以上を確保し,表示性能を損なうことなく,ディスプレイとNFCリーダーの機能を一体化した。外付けのNFCリーダーが不要な上,画面上の任意の場所で通信することが可能となった。
画面上に文字やイラストでスマートフォンをかざす位置やタイミングを示したり,通信結果を知らせたりできるので,直感的なユーザーインターフェースを実現できる。また,一度に複数の機器やICカードと通信することも可能。
同社は,このディスプレーをPOSターミナルや自動販売機などにおける決済用途はもちろん,オフィスや教育・医療機関における個人認証,ゲームなどのアミューズメント向けなど,様々なアプリケーション向けに提案していくとしている。